【Kiwi Ears Quintet】圧倒的な高解像度のキメライヤホン

今回は、新作の「Septet」が発売されたKiwi Earsから、「Septet」の原点ともいえる機種「Quintet」をレビューをしていきたいと思います!

 

Youtubeでゆっくり動画も後悔してるので、さらっと観たい方は是非そちらを!

 

youtu.be

 

〇視聴環境

アンプ:Fiio K9 AKM

ケーブル:SoundsGood Stibnite

イヤーピース:Spinfit W1(MSサイズ※普段より小さいサイズ)

 

 

「Kiwi Ears Quintet」は、1DD(ダイナミックドライバー)+2BA(バランスドアーマチュア)+1MPT(平面駆動)+1PZT(圧電骨伝導)という5ドライバー構成のハイブリッド型イヤホンです。とんでもない変態構成ですね。圧倒的、全部入り感。笑

 

僕がまず思ったのが、「圧電骨伝導って何?」です。
骨伝導と言えば、頭蓋骨に直接振動を伝えて、音を内耳に届けるのが一般的な認識だと思います。「Shokz」シリーズが有名ですよね。
 
じゃあ、圧電骨伝導は普通の骨伝導と何が違うのか。調べてみたところ、圧電骨伝導圧電素子(ピエゾセラミック)を利用して電気信号を微細な振動に変換して骨に伝えるとの事です。一般的な骨伝導は振動子を使うようですが、電圧骨伝導圧電素子を使うところが違うようですね。小型なのでコンパクトに設計できて高音域の音質が良い一方で、低音の迫力は振動子に劣るみたいです。おそらく、この劣ると言われている低音の迫力を1DDがカバーしているのだと思われます。
 

〇デザイン

 
実は買う前は白いフェイスプレートのイヤホンかと思ってました。笑
実物はメタリックシルバーのフェイスプレートにブラックのシェルのツートンカラー。シンプルですが、フェイスプレートがブラスト加工風でサラサラになっている事もあり、どこか上品さが漂う見た目です!
 
この価格帯にしてはフェイスプレートが地味と感じる方もいるかもしれませんが、逆に考えればリケーブルの際に色を選ばない万能感があると思います。シンプルだからこそ、どんなケーブルでも結構マッチします。僕は同系色でリケーブルをしていますが、カラフルな色でも映えると思います。「こんなド派手な色のケーブルに合うイヤホンなんて無いだろう」と思って箪笥の肥やしになってるケーブルありませんか?そんな貴方にこそ、Quintetをお勧めします!笑
 

〇付属品

 

付属ケーブルは無酸素銅銀メッキのケーブルとの事でこだわりを感じます。色味もシルバーに相性の良さそうなブラウン系。ただ、残念なのはプラグが3.5mmのみな事。僕は4.4mmをメインで使用している為、ここは残念でした。界隈に身を置いていると4.4mmが標準感ありますが、やはりまだまだ3.5mmが一般的なのかな?プラグ交換は対応しないまでも、購入時に4.4mmを選択できるとよかったかなと思います。
 

〇装着感

 

ノズルが長めで苦手な装着感でしたが、いつもより小さめのイヤーピースを装着して耳の奥まで入れるとかなり装着感が良くなりました!シェルを耳に密着させた方が圧電骨伝導の働きをより実感できるので、そういう意味でもワンサイズ下のイヤーピースを推奨です。Spinfit W1が相性良いと言っている方が多かったので僕も付けていますが、確かに装着感が抜群に良いのでお勧めです!
また、本体重量も軽量でフィット感も良好なので長時間の使用も問題無いですね!
 

〇音質

1DD+2BA+1MPT+1PZTという変態構成なのでどんな音かと思いましたが、上手くチューニングされていて、きちんと5ドライバーに一体感があるように感じます!

 

【低域】

10mmのダイヤモンドライクカーボン・ドライバーから発される厚みのある重低音がしっかりとサブベースを鳴らしてくれます。HIPHOPを聴く際もキレのある低音がズンズン鳴ってくれるので聴いていて気持ちいいですね。

【中域】

2基のknowles製バランスドアーマチュアが中域を担当し、厚みのある低音の中でもしっかりとボーカルの輪郭をボヤけさせずにピックアップしてくれる印象です。また、バンド曲のギター演奏も自然に気持ちよく聴かせてくれます。

【高域】

平面駆動と圧電骨伝導の2種の異なるドライバーが、シンバルやハイハットを伸び伸びと気持ちよく聴かせてくれます。横に広い音場の中で、楽器隊の位置まで分かるような分離感と定位感は素晴らしいです!高音が刺さらないのも◎。

 

〇ASMR適正

バケモノ解像度のイヤホンが、ASMRとの相性が悪い訳はない!!

横方向に音場が広いので、対象と耳との距離感がとても分かり易いですね。「ささやき声」は2基のknowles製BAが良い仕事をしてくれていますし、「タッピング音」も粒立ちの良い音で気持ちよく鳴らしてくれます。ノズルが長く装着感が良い事も一役買っているのかもしれません。

 

Quintetの解像度の高さが、あらゆる音を丁寧に拾い上げてくれるのでASMR適正は高いと思いますね。ただ、声に関しては「See audio bravery24」や「Ziigaat Lush」の方が僕は良く感じました。この三機種をめちゃくちゃ聴き比べましたが、おそらく音場が広いせいで、半歩引いた距離に感じてしまうのかなと思いました。knowles製BAを以てしてもチューニング具合でこんなに変わるのは驚きですね。メーカーもASMR利用を想定して作っていないので仕方ない。笑

 

〇総評

3万円でこのポテンシャルは素直に凄いと思います。特に中高域の定位感と解像度。

聴き比べた感じでは、広い空間の中でボーカルより楽器隊にフォーカスされるタイプのイヤホンなのかなと思います。粒立ちが良いので、電子音が多用される現代的な音楽とも相性が良いと思いますね。曲を選ばず、オールジャンルで気持ちよく聴ける良いイヤホンだと思いました!フェイスプレートが賛否分かれて、敬遠されがちなのが少し勿体ないですね…笑

 

開放型好きなので、新作の「Septet」もいつか聴いてみたいです。

それでは、また。